足利学校その歴史と跡地の復元

足利学校の歴史

 足利学校の創建は、奈良時代の国学の遺制によって興されたとの説の他にも、平安時代に小野篁によって創立されたという説、 鎌倉時代に足利義兼が建てたとの説などがありますが、歴史の舞台に明確に登場するのは、上杉憲実(室町時代)によって、 多くの書籍(国宝に指定されているものも多い)が寄進し、庠主(学長)制度を創設して学校としての形を整えたことに始まります。

 近隣だけからではなく、全国から学生を集め、天文年間(1550年頃)には「学徒三千」といわれていました。

 フランシスコ・ザビエルが「日本国中最も大にして最も有名な坂東の大学」と驚嘆し、世界に紹介したことから、国際的にも知られるようになったのです。

 藩には属さず「板東の大学」として続けられていた運営は、江戸時代の末期に藩校へと移行し、明治5年をもって藩とともにその命が終わりました。

復元事業

 昭和57年、足利市の「史跡足利学校跡保存整備事業」により、復元工事が着手されました。

  整備事業は、昭和57年度に試掘調査が始まり昭和63年から建物復元工事に着工、平成2年12月に江戸中期の姿を取り戻したのです。

  復元された建物は、宝暦6年(1756年)の姿です。復元された建物は、

  @茅葺き屋根の寄棟造りの方丈
  A本瓦葺きで唐破風が付いている玄関
  B栗の板を重ねて葺いた屋根がきれいな書院

 などです。




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