気ままにそぞろ歩き
脇屋義助の菩提寺「正法寺」

(群馬県太田市)


初回掲載日:2008年6月1日

 新田義貞ゆかりの『脇屋義助』の菩提寺が『正法寺』です。

 『脇屋義助(わきや よしやす)』は、新田家の頭領である新田義貞の弟です。脇屋(太田市内の地名)の領主だったことから、脇屋姓名乗ったと思われます。

 鎌倉幕府倒幕のため、兄の義貞と共に挙兵し、各地を転戦しました。

 新田義貞の戦死の後、軍勢の指揮を引き継ぎ、中国・四国制圧の総大将として四国に渡るが、伊予の国府にて病没しました。康永元年(1342年)38歳でした。



 太田駅前から、古河街道(県道2号線)を西に2.5Kmほど走り、案内標識に従い、右折(北側)新興住宅地の右側に正法寺はあります。

 それほど大きなお寺ではありませんが、不釣り合いなほど立派な仁王門が建っています。貞享2年(1685)建立。昭和28年に解体修理されています。

 仁王門には、金剛力士像が安置されるのがお約束。この仁王門にも、立派な木像が安置されています。こちらが左側の吽形(うんぎょう)です。

 右側の阿形(あぎょう)です。



 珍しいことに、仁王門に鐘がありました。

 仁王門の裏側(本堂側)に、御輿が収納されています。

 昭和50年に改宗された本堂です。

 本堂の中央には、日光東照宮にあるような、透かし彫りの彫刻が施してあります。正面の彫刻です。

 周囲には、動物をモチーフした彫刻が廻らしてあります。

 本堂の左手には、脇屋義助の石像が安置されています。


 なかなかの美男子ですね。


 仁王門を入ってすぐ左手に、かわいらしい小僧の像がありました。案内によると、お釈迦様の弟子(チューラ・パンダカ)をモデルとした『お掃除小僧』とのことです。
 おのれを空しゅうして「専念する」ことを教える光明真言宗のお寺らしい像ですね。  



 太田市の観光案内にも載っていない小さなお寺ですが、歴史もあり、よく手入れをされた庭はすがすがしく、好ましいお寺さんでした。

 もう少し、メジャーになっても良いお寺と思うんですけどね。

写真撮影日:2008年5月1日


hpmanager@albsasa.com Albert 佐々木